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Rolls-Royce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

CAESAR COLLECTIONSHEADLINE

M.BENZ

  MAKER M.BENZ 
  MODEL 300SEL 6.3
  YEAR 1970'
  EXTERIOR DARK BLUE Met


(ダークブルー)メタリック
  INTERIOR BLUE Leather

 
(ブルー 本革)
  PRICE \ ASK
  MILEAGE 79.200 km
  AMMENITIES


ディーラー車 右ハンドル  






V型8気筒 SOHC (M100型エンジン)=「600プルマン」




ボッシュ製8点機械式インジェクション




6332cc 4速AT





250馬力 /4000rpm




トルク:51kgm /2800rpm





・最高速:「221 km」




・0-400m:「15.4 秒」








全長:500 cm



全幅:181 cm



全高:144 cm




重量:1740 kg



定員:5人









装備: AT、パワステ、パワーウインド、純正OP:クーラー




後付け装備:



・「前後ドライブレコーダー」



・パナソニック「ゴリラ」ナビ



・「バックカメラ」連動



・「ボルト・メーター」



・「ETC車載器」






*レストア:




外装: 「オールペイント」済み



内装: 「総張替え済み」(シート・ダッシュ・カーペット・天井内張り 他)



機関系: 有名「専門店」にて整備済み







内外装機関共に超極上車! 





車検: 令和7年12月27日まで





 
  COMMENT




「300SEL 6.3」物語






1967年〜1972年の間に生産された「W109」タテ目の「300SEL」の



「6.3」である。




それも、ウエスタン自働車(ディーラー)物の「右ハンドル」



しかも、3オーナー、前オーナー様は、昭和59年から41年間も ご所有。







このモデルの生い立ちは、極めて興味深く、面白い。




こんな無茶なモデルがなぜに誕生したのか?




ベースモデルは、1965年に発売されたばかりの最上級高級セダン「300SEL」



このモデルは、直列6気筒、3L、170馬力、



この頑丈なシャーシに目を付けたのが、エンジニアの「エーリッヒ・ヴァイクセンベル



ロー」(文中:ベルローに短縮)。




1966年、「この300SELのシャーシなら、M600エンジンを積んだら面白そ〜



で、社内で こっそく時間を見つけて、載せ替え、完成させた車で、工場の敷地を



走り回った、、そして、その「音」でバレた、、



明らかに、聞くはずのない「音」、、工場責任者「ドルフ・ウーレンハウト」に見つか



る。 彼はベルローに じっくり話を聞いたのち、試乗してみる。



結果、すぐに、開発へのGOサインを出す。



メーカー広報誌によれば、「書類にサインするとき、ウーレンハウトは、



ニヤリと笑ったはずだ、、」   なかなか 粋な会社である。




翌1967年、早くも市販モデル1台が完成。



正式モデル名: 「300SEL 6.3」



文字通り、「600リムジーネ」&「600プルマン」(1963年〜1981年)に積んだ



「M100」エンジン、V8、6.3L、250馬力、を移植。



これは、思った以上に販売不信だった「M100」の使い道を広げる意味もあった。




1968年から、正式に発売、1972年まで販売する。




生産台数: 「6526台」



この変態的怪物モデルは、想定外に 売れた。



ドイツ国内では、1839台しか売れていないが北米を中心とした海外で人気に火が付いた



それは、現在でも同じ。




因みに、1967年は我が国でも、あの「トヨタ2000GT」が販売された年。



スペックを比較してみると:




・「300SEL 6.3」 最高速:「221km」 0−400m:「15.4秒」




・「トヨタ2000GT」    : 「220km」 0−400m:「15.9秒」




・「67’ ポルシェ911S」   :「225km」 0−400m:「15.8秒」




・「70’ ハカスカGTR」   : 「200km」 0−400m:「16.0秒」





国内無敵の「2000GT」も、「6.3」に及ばず、ポルシェも「S」以外じゃ、太刀打ち



できず、後年発売の「GTR」は、ぶっちぎられる、、まさに、スーパースポーツカー



、、「セダン」のくせに、、本物の「羊の皮をかぶった狼」!




しかも、エアサスにレベルコントロール(車高自動調整)、AT、PW、パワステ、



クーラー付きで、乗心地も快適。「アウトバーンの覇者」。






では、当個体のお話:





ウエスタン自働車(=ヤナセ=ディーラー)物、右ハンドル、3オーナー




前オーナー様は、昭和59年(1984年)より、2025年まで 41年間 ご所有。




聞けば分かる有名企業のオーナー様で、入手当初は、ヤナセ整備、できるメカニックが




引退したのちは、通常整備は、地元整備工場で、「6.3」ならではの整備は、例の神戸




の専門店様にて。この専門店さまで、2021年に大掛かりな整備、明細残る。





・エアサス関係・レベリング関係・インジェクション関係・コンプレッサー・ウォータ



ーポンプ関係・ブレーキ関係など、「6.3」における「キモ」整備が施されている。




しかも、長年のお付き合いの「正しすぎる一時預かり人」である、前オーナー様は、



弊社に持つ込むまえ、2025年8月、「シーザーさんに迷惑がかからないように」と、



前述の専門店様に入庫、点検依頼、「どこか不具合箇所があれば直しといて」



で、・ヒーターコア脱着・修理、プラグ交換、エンジンオイル交換、各グリスUP、



などなどが施された上で、当社入庫。




感謝・感激。 また、お次のオーナー様にとっても、相当な安心材料であろう。



お金持ち あるあるだが、記録簿とか なんですか それ である。



ただ、車検証上で分かるのは、



令和3年12月: 「77.200km」



令和5年12月: 「78.900km」 




現在:     「79.200km」!





さらに、当個体は、正しい整備だけでなく、内外装もレストアが施されている。





外装は:





「ダークブルー」メタリックに、全バラシ「オールペイント」済み。




*元色は、「パピルス・ホワイト」 (カラーVINで分かる)




塗装状態も素晴らしい◎。




「300SEL」の5mボディに良く似合うカラーで、重量感を感じる。



実際には、オリジナル「300SEL」の重量は、「1655kg」で、「6.3」は、



「1740kg」なので、85kgしか重くない(エンジンの重さの違い分)のが、、



なんだが、まったくオーラが異なるのは、、私の「6.3」への憧れ だからだけでは



なさそうだ。





内装は:




「紺・本革」




「総張替え」



・シート・ダッシュボード・天井内張り・カーペットに至るまで全て。



で、ほとんど乗らないものだから、今もバリビカ。



ただ、ウッド類は、オリジナルのまま なので、風情が残る。



ここが素のままなので、時代があう。




・4速AT・パワーステアリング・パワーウインド・クーラー、快適な怪物マシン。



後付けで、・パナ「ゴリラ」ナビ(取り外し可)・「バックカメラ」連動・ETC・



「前後ドラレコ」・「油圧メーター」




即戦力。





機関系:





エンジンは、前述の通り、「M100」、当時のメルセデス最強エンジン。




250馬力、トルク:51Kgm、0−100km:「6.5秒」、最高速:「221km」。



全輪 ベンチレーテッド ディスクブレーキ、



LSD標準装備で、シャーシも強化されていた。




レース:




この怪物マシンで、前述の変態エンジニア「ベルガー」は、1969年の「マカオ・6時間



耐久レース」にメーカーの許可なく、参加し、みごと優勝! うそでしょ



にも係わらず、当時のベンツ社は、「車にタイヤがついていけない」という安全上の



理由で、レース参加は禁止。





そんなレースに参加しないメーカーに嫌気がさして、レース・エンジニア部門にいた



二人が会社をやめ、自身の会社を立ち上げる。1967年のこと。




「アウフレヒト」(A)と「メルヒャー」(M)の二人。



これに、アウフレヒトの故郷「グローザスバッハ」(G)の名をとって「AMG」社。



当初は、プラベートでレース参加する方のチューナーとして生業。



1969年、前年発売された「300SEL 6.3」の おそらく事故車を入手。



2年の歳月をかけ、エンジンを「6.8L」にボアアップした「300SEL 6.8」を完成



させる。「428馬力」、最高速:「260km以上」のモンスター。




このモデルに目を付けたのが、例の変態エンジニア「ベルガー」



1971年6月、これまた会社に内緒、偽名で「ドイツの4255km耐久レース」に参戦



彼の運転した「6.8」は、予選2位、総合3位でフィニッシュした。





1971年7月4日には、別の耐久レース、別のドライバーで参戦、クラッシュ、、



その車を、AMGの二人は、僅か20日ほどで修理、



1971年7月24日(と25日):ベルギーの「24時間耐久レース」に参戦する。



ボディは赤く塗られ、ゼッケン「35番」、、これが有名な「レッドピッグ」「6.8」で



ある。




ライバルには、「ニキ・ラウダ」操る「BMW2800CS」なども、、



予選では、カテゴリー別で、優勝。



本選では、「6.8」は、故障なしで、308周、総合で2位、カテゴリー別では、優勝と



いう快挙。



この功績で、「AMG」は、その名を一躍 世界に広める。



「AMG」の成功物語は、この「6.8」から始まったのだ。




そして、メーカー自身も、「6.3」を「6.9L」にボアアップしたエンジンを



1975年、「450SEL」に積み「450SEL 6.9」を発売する。



286馬力、トルク:53kgm、最高速:225km、0-100km:「7.4秒」



加速は「6.3」には及ばなかったものの、こちらも大ヒット、80年の生産中止までの間



に「7380台」を販売する。





これが、「M100」、「3兄弟」である。




・「600」:63年~81年:「2190台」  「600プルマン」:同年:「487台」



・「300SEL 6.3」:67年~72年:「6526台」



・「450SEL 6.9」:75年~80年:「7380台」





良き時代、遊び心のあるメルセデスの代表選手。




「M100」モデルを 所有するは、男のロマン。





試乗してみた:




まずはエンジン始動、ツインマフラーから野太いV8サウンド、、



この段階で、ベースの「300SEL」とは別物と分かる。



少し走らせただけで、トルクの太さが伝わってくる。



36年も車屋やってて、「6.3」に乗るのは たぶん初めて、、



アクセルを踏みこめば、この車がセダン ということを忘れてしまう、、



完全なるスポーツカー、、速っ



それでいて、乗りごこちバツグン!



コーナリングもクセなし、面白っ



パワステ、4速AT、クーラーで、快適、、なんだか悪いみたい、、



このモデルは、ロールスの「クラウド」(4速AT)みたいに、「3速」で発進して



加速後「4速」へ の方がスムーズに怪物ぶりが堪能できるようだ。





結論:





こりゃ 凄いわ













当社でも、「600」、「600プルマン」「450SEL6.9」は、過去に扱ったことがある



が、「6.3」入庫は、今回が初めて、、、それほど珍しいモデル。




それも



・「ウエスタン」物



・「右ハンドル」 あったの?あの時代に日本に、、



・「3オーナー」



・「41年間ワンオーナー」



・「極上レストア個体」



・「クラシックメルセデス専門店・整備」




これほどの好条件が揃った個体となると、、探したところで、見つかるわけがない。




では、好きものの 次の「一時預かり人」さま募集〜








と、その前に、お写真、怒涛の「173枚」! を ご参考に